日常のカケラ



 日も、かなり落ちてきた。

 さすがにこの時期は、夜の訪れも早い。

 いつしか、街を行き交う人も厚着をするようになり、空の色も変わってしまっていた。

 こりゃ、急いだほうがいいかな。

 そんな事を考えながら、アスベルが道を急ぐ足を早めた途端。

 こんっ、と足に何かがぶつかる。

 不思議に思って手にしたメモから視線を外したその先には。

 小さな女の子が頭を押さえてうずくまっていた。

 女の子が涙のたまった目でこっちを見上げる。

 目があった。そう思った瞬間、

「うあああぁぁぁぁんっ!」

 その子はおもいっきり泣きだした。

 当然、すぐに人の視線が集まり、注目の的になってしまう。

 慌てたアスベルは、女の子に視線を合わせるように身をかがめ、なるべく刺激しないように、優しく語りかけた。

「お嬢ちゃん、大丈夫?」

 しかし、その少女はアスベルが身をかがめた瞬間に抱きついてきた。

 不意の行動に、しりもちをついてしまうアスベル。

 それでも女の子は泣き続ける。

 両手で、しっかりとアスベルに抱きついたまま。

「えっと………」

 僕が何かしただろうか。 そりゃ、ぶつかったのは確かに僕だけど。

いや、その前に、この状況ってものすごく誤解されそうな気が。

「ほら、もう痛くないから」

 女の子を落ち着かせるように頭を優しくなでてやる。

 さっきより泣き声は落ち着いてきたようだ。

 アスベルは上半身を起こすと女の子をその場に立たせた。

 自分も立ち上がり、その場を見回すが。………いない?

 それは、アスベルが必ずいるであろうと思っていた存在。

 いまだにアスベルに引っ付いている、この女の子の親のことだ。

 普通、自分の子供が泣いていればすぐ飛んできそうなものなのに、この女の子の親は姿を見せなかった。

 どういうことだろう? ひょっとしたら迷子なのかも。

 それはこの場の人数の多さから言って有り得ないことではない。

 アスベルはあらためてその女の子を見た。

 鮮やかな緑色をした短い髪に、子どもの割りに、ややほっそりとした頬。

 琥珀色したその瞳は涙に潤い、よりいっそう孤独感を感じさせた。

 やっぱり、迷子かなあ。

 そんなことを考えていたとき。

「そこのあなた」

 後ろから声がかかった。

「何をやっているんですか。 こんな小さな女の子を泣かせて」

 アスベルが振り返ると、そこには中年の男性が立っていた。

 要所要所に取り付けた板金鎧に、肩から下げた純白のマント、腰から下げた広刃の剣、そして何より、首から下げた神の刻印……間違えようもない、ファリスの神官戦士だ。

 国同様、ガディアのファリス神殿も腐っていると言われているが、それでも、ごく一握りではあるが、こういった真面目に職務を果たそうとする者もいるのだ。

 それはそれで喜ばしいことではあるが、こういった状況での遭遇は、あまりありがたくない。

 困りましたね……。

 今までの一部始終を見ていたらしく、アスベルのことを悪人だと決め込んでいるように見える。

「あなたは、その子をどうしようというのですか」

「えっと、ですね、この子が前にいたのに気づかなくって、ぶつかってしまったんですよ」

「それならばその子はどうしてあなたに抱きついて泣いていたのですか」

 さらに追求されるアスベル。

 こういう事になるとアスベルはどうしていいか分からなかった。

 女の子はアスベルの左足に抱きつき、身を隠すようにして二人のやり取りを聞いている。

「どういういさかいがあったか知りませんが、まだ年端もいっていない子供に暴力を振るうとはどういうことですか」

 そうきましたか。

 往々して、この手の人間は頭が硬いものだ。

「いえ、だから…………」

 本当にどうしようもない展開になってきてしまった。このままではアスベルは法で罰せられかねない。

 いや、下手するとこの場で罰せられるかも……。

 しかし、ここで事態はさらにとんでもない方向へ向かう。

「やだぁ、あたしのパパをいじめないで」

 思わぬ言葉に二人は声を失った。

 その言葉は足下の少女から発せられたものだった。

「あたしのパパにひどいことしたらゆるさないんだからぁ……」

 そこまで言って、女の子はさらに大きな声で泣き出してしまった。

 立場逆転。つまり、不審者(ファリス神官戦士)が、パパ(アスベル)に対して言いがかりをつけてきたので女の子は泣き出してしまった、と。

 見ようによっては、変質者達(ファリス神官戦士&アスベル)が女の子を泣かせたように見えるかもしれない。

『……ほら、あれ……』

『やぁねぇ、真っ昼間から……』

『いい大人が女の子を泣かせるなんて……』

『ねえ、あの変質者、そこの神殿の人じゃない?』

『やっぱり、神殿勤めってのは、たまるものなのかねぇ……あんな年端のいかない女の子を……』

 周りの野次馬から、ささやき声が聞こえ出して、その神官は場の居心地の悪さから逃げるようにして立ち去っていった。

 アスベルもまた、その隙に女の子を抱き上げると、その場から立ち去ったのであった。

 

 どうしたらいいのだろう。

 市場を離れてから、アスベルの思考はそこで堂々巡りをしていた。

 冒険者という職業柄、今までも大変なこと、危険なことは山ほどあった。

 そしてその度に知恵を巡らせ、古代語魔法を使い、その危機をくぐり抜けてきた。

 だが、

「パパぁ、どこにいくの?」

 よりによって今回は『パパ』である。

 天命に誓って、アスベルに身の覚えはない……と思う、多分。

 完全に否定しきれないのが悲しい所であった。

「パパ?どうしたの?」

「どうもしてないよ」

 女の子に笑いかけて見せる……が、ちょっと口の端が引きつっている。

「よかった」

 しかし、それに気付かず、女の子もまた笑い返してくる。

 無邪気な笑顔っていうのはこういうのを言うんだろうな。

 さっきの現場からもだいぶ離れてきたところでアスベルは女の子を下に降ろした。

「お嬢ちゃん」

「やだぁ、いつもみたいに“ナユ”ってよんでよ」

「う……、そ、それじゃあ、ナユ」

 どうしても語尾が震えてしまう。

「うん」

「お家はどこかな?」

「え〜っ、パパ、そんなことも忘れちゃったの?

わたし、ずうっとまってたんだよ。

パパ、はやくかえってこないかなあって、う〜ん、でも、おうちもわからなくなってたんじゃしかたないかなあ」

「ゴメンね。じゃあ、パ……パパをナユのお家まで連れていってくれるかな」

 目が泳いでいるぞ、アスベル。

「うんっ。えっとね、こっちだよ」

 ナユがアスベルの腕を掴み、駆け出す。

 アスベルとしては女の子を騙すことになるかもしれないが、それでも無事、親の元に帰してやればいいと考えていた。

「パパ、はやく、はやく」

「はい、はい」

 

 街外れの森林の側に小さな家が見えた。周りには他に家がない。

 家の窓からは暖かな光が漏れ、中で人影が動くのが見える。

 よかった。誰かいるみたいだな。

 ナユは家が見えると先に走っていって、ここだよと大きく手を振ってみせた。

 アスベルもその後を追ってドアの前に立つ。

「ただいま〜。ママっ、あのねっ、パパなのパパ。はやくきてっ」

 女の子はドアを開けると、開口一番にそう叫んだ。

 中で人の動く気配がする。

「ア、アスベル!!よかった!帰ってきてくれたのね!」

 ………………は、はぃぃぃぃ!? な、なんですと?!!

 長身の女性がアスベルの元に駆け寄ってくる。

「よかった!わたし、あなたが本当にいなくなってしまったんじゃないかって」

 その女性はアスベルに抱きつくと泣き出してしまった。

 思わぬ、どころじゃない。ますます状況が悪化している。

 ほ、ほんとうにどうしたらいいの?

 

「……それでは、あなたは本当の“アスベル”ではないと?」

 アスベルは先ほどの女性と話していた。

 三時間と半。それだけの時間、アスベルはナユの母親であるこの女性を説得に費やしてしまった……もっと手早く説得できないもんかね。

 もともとアスベルは人の説得や交渉の類は得意でない。

 普通に交渉するなら、リーダー格であるアルクレイドや、今は諸事情によりパーティーを離れているヴィントの方が得意だし、説得や慰めならフランやプッチの得意分野だ。

「そうです。僕はアスベルという名前ではありますが、あなたの言うアスベルではないのです。」

「すいません。あんなことしてしまって」

「ちょっとびっくりしましたけど」

「わたしの名前はカザリナ=シャリアです。それで、あの子がナユシル=シャリア……あの人は、ナユって呼んでいましたけれど」

「その、あの人っていうのは…………」

 カザリナは少し間を置いてから自嘲気味に笑ってアスベルを見上げた。

「ええ、あなたと同名のあの人は、わたしの夫です……もう、半年も帰ってきておりません。悔しいくらいにあなたとそっくりなんです」

 そういうことだったのか。

 あの時ナユが泣きついてきたのは痛みのせいだけはなかったんだ。

「それじゃ、そろそろ僕はお暇させていただこうかな」

 アスベルは席から立ち上がった。

 これ以上ここにいるといいことが起きそうにない。

 理性ではなく、本能がそう言っていた。

「待ってください」

 カザリナから声が上がる。

「今日は泊まっていってはいかがですか」

 突然の申し出に、アスベルはカザリナの顔をまじまじと見つめた。

「もうかなり遅いですよ。外はかなり寒くなっているのではないでしょうか」

 季節は真冬。ただでさえ夏は非常に暑く、冬の冷え込みは強いガディアで、しかも夜。氷点下をはるかに越えているのではないだろうか。

「そう言われましても………」

「もちろん、今晩だけですから。あの子にはわたしから話しておきましょう」

 そこへ、今までひとりで遊んでいたナユがやってくる。

「パパ、いっしょにおふろはいろ」

 ナユがアスベルの腕を引っ張る。

「まいりましたね…………」

 アスベルは苦笑するしかなかった。

 後々、やっかいなことにならければいいのだが。

「じゃ、お願いします」

 

 それからアスベルは夕食を共にこの母子と食べた。

 料理の腕は申し分なく、

「今日はいっぱい作りすぎちゃったからたくさん食べてね」

 と、言うカザリナもナユも嬉しそうだった。

 夕食を食べ終えて、ナユがお話を聞かせてと言うので、アスベルはこの間薬草を探しに行った時や、石像だらけの街に行った時の話をしてやった。

 ナユはその全てに興味津々で、ときに笑い、ときに真剣に、ときに驚きと、ころころと表情を変えている内に、気づいたときにはアスベルの腕の中で眠ってしまっていた。

「寝ましたか?」

 洗い物を済ませたカザリナが訊いてくる。

「そうですね。ほんとうにかわいい顔して眠っていますよ」

 カザリナはアスベルの腕の中を覗き込む。

 安心しきった寝顔。そして例えようのないかわいらしさ。

 時折聞こえてくるのは、『パパ』という単語。ひょっとしたら自分は今とんでもない事をしているのかもしれない。

 それでも、誰がこの寝顔を拒めるだろうか。

 アスベルはしばらくその寝顔に見入っていた。

「布団を敷きましたから、連れて来てくれません?」

 カザリナが呼びかける。

 アスベルは起こさないよう、そっと寝室までだっこしてやると、ナユをベッドの中に横たえた。

 その上にカザリナが布団を優しくかぶせてやる。

「……この子のこんな顔見たのはどれくらい前だったかしら」

「かわいいですね。こんな子供だったら僕もほしいなあ」

「あら、お独りさん?」

 カザリナがいたずらっぽい笑みを浮かべる。

「…………はい」

 我ながら情けないな、と思いながらアスベルはその事実を認める。

「こんな優しい方ほっておくなんて、みなさん目がないわね」

「そんな」

「いいえ、あなたならきっといいお父さんになれるわ」

 そう言ってカザリナが笑う。

「……少し、わたしのお話に付き合っていただけません?」

「ええ、喜んで」

 二人で暖炉の前の椅子に座る。外の寒さもここまでは届かなかった。

「アスベルさんは冒険者なのですか?」

「僕のほかに何人かいるんですが、彼らと一緒にいるととても楽しいですよ」

「そう、あなたも冒険者だったんですか」

「………も?」

「わたしの夫もそうでしたから」

 なんということだろう。これじゃあ、僕がまんまその人じゃないか。

「あ、気になさらないでください」

 カザリナは振り払うように笑ってみせる。

「その、ほかの冒険者さんはどのようなお方達なのですか?」

「そうですね…………」

 アスベルは実際にあったことを交えながら話していく。

 橋を渡ろうとしたら川に落ちてしまったことや、狩猟罠につかまった仲間を助けようとして網ごと叩き落としてしまったこと、そのときの仲間の反応なんかを話していった。

「面白い方達ですね」

 カザリナは笑いが止まらないといった様子で胸を押さえている。

「イルスっていうのが危なくって、炎の精霊で仲間を乾かそうとしたりするんですよ」

「でも、みんなのおかげで助かっているんでしょ?」

「みんな変わったやつらばっかりですよ」

「いいじゃない。旅は面白いほうがいいわよ」

 そこまで言って、はたと気付いたようにカザリナは目を伏せた。

「あっ………。ごめんなさい、わたし初対面なのにこんな話し方してしまって」

 カザリナがうつむく。

「いえ、いいですよ。僕は気にしてないですから」

「わたし、あなたと話しているとあの人に姿がかぶってしまって……ほんとうに、もう、どうしてしまったのかしら…………」

 愛し合うことは、美しい。

 愛し合い、愛を育み、子を授かり、愛のある家庭を作る。

 人生の、最大の歓びとも言うべきものが、そこにはある。

 だが、それは同時に、互いに相手を縛りつけてしまうことでもある。

 冷たい刃を備えた、硬い鎖で。

 その愛が深ければ深いほど、その冷たさも、鋭さも、硬さも増していくのだ。

 半年という歳月の中で、その鎖はどれほどこの人に傷をつけてきたのだろう。

 それは決してカザリナだけではない。まだ小さいナユでさえ、その鎖に捕らえられているのだ。

「僕も、早く帰ってきてくれるように祈ってますよ」

「いいえ、ほんとうはもう、いないんじゃないかって」

 カザリナが顔を伏せた。

「ごめんなさい。今日はなんか変です。もう晩いですから寝ることにしましょうか」

 カザリナは笑顔を作って立ち上がった。

「カザリナさん、僕はそうは思いません」

 しかし、アスベルは座ったまま話を続ける。

「冒険者の間では何ヶ月も経って帰ってきた人や、何年も待っている人だっています。それは、もちろん命を落とすことだってあります。冒険者はあまり誉められた職業でないのかもしれません。でも、さっき話をしていたときのあなたの顔や、ユナの表情を見ていてひとつ思ったことがあります。この笑顔を守るために、もうひとりのアスベルは今も戦っているんじゃないかって」

 カザリナは何も言わなかった。

 ただ、うつむいてなにかを堪えているように見えた。

「…………最後に笑えればいい、というのがあの人の口癖でした」

 ポツリと呟く。

「でも……わたしにとって、あの子にとって、いつ最後は来るというのでしょうか……いつになったらあの人に笑顔を向けてあげられるのでしょうか」

 最後のほうは涙声になっていた。

「……カザリナさん、残念ですけどわたしはその人じゃない」

 意を決して、アスベルは口を開いた。

「でも、カザリナさん。あなたはいつだって笑えます。ユナにだって笑いかけてあげることができます。もし、ぼくが“アスベル”であるなら、笑っていないあなたを見たら悲しみます」

 カザリナは泣いていた。それでも笑おうとしていた。

 くしゃくしゃになって、複雑な色の混じった顔で、それでも笑おうとしていた。

 そんなカザリナの肩に、アスベルは優しく手を置いた。

「……カザリナさん、無理に堪えなくてもいいんです。泣きたい時は泣いてもいいんです。でも、最後は笑ってください。その方がユナだって喜びます。たぶん、その人もそういった意味で言ったんじゃないんでしょうか」

 不意にアスベルの顔を見上げるカザリナ。その瞳が涙に崩れ、そして――。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 まるで迷子になった子供が親を見つけた時のように、アスベルに抱きついて泣き出してしまった。

 しかし、そこから流れ落ちたのは、とても暖かい涙。

 それは、全てを縛りつける鎖が緩んだ証拠。

 いつか、その親子を縛りつける鎖を全て取り除いて上げれれば。

 そう、アスベルは願った。

 アスベルは『風のささやき』亭に来ていた。

 あの後、シャリア家で一泊したアスベルは、今朝、家を出るときに、カザリナにできるだけ協力することを約束した。

 いつしか、その冷たい鎖の呪縛から解き放ってやることができれば、そう思って。

 そして、今日も今日とて、冒険の、もしくは暇に過ごす一日が始まるのである。

「おはよう、アスベル。今日はやけに早いじゃないか」

 背中からイルスの声が飛ぶ。

「みなさん、おはようございますですわ〜」

「むうっ、イルス、ひどいのだ。プッチが途中で見かけたらいきなり逃げ出したのだ」

 その後ろに続いてガラシャ、プッチが顔を見せる。

「そりゃ、いかにも『お金が足りなくって困ってます』というふうに見えたからな」

「分かってるなら助けるのだ」

「俺のほうが金が無くって困ってるんだよ!」

「あんまりさわがないで、他の人に迷惑ですよ」

「あ、アルクなのだ」

「おはようございます。で、アスベル、その子は?」

 その子?

「お前の椅子の背中にへばりついている子供だよ」

 アスベルの後ろにいた子供は――

「な、ナユ?!なんでここにいるの?!」

「よいしょっと」

 アスベルの声を無視してナユは膝の上にちょこんと座る。

「えへへへ。ついてきちゃった」

「ママはどうしたの?!」

「ともだちのところにあそびにいくって、いっておいた」

 そのとき、やって来たフランがアスベルを見て一言。

「…………変態」

 ど、どうしてそうなるの!

「むぅ、アスベル、いけないのだ」

 プッチ、違うんだ!

「アスベルに子ども……」

 ア、アルクレイドまで…………

「アスベル、どうしたんだ?」

 ああ、イルス、君だけが分かってくれるんだね。

「いくらもてないからといって誘拐してくるとは」

 うあっ。ぜんぜん違う。

「わたくし、アスベルがそういう方だったとは思いませんでした」

「ちょ、ちょっと待ってくれ」

 アスベルは必死に弁明しようとする。

「パパ、だ〜いすき」

 しかし、それに先じてナユはアスベルの頬にキスする。

「い、いま、『パパ』と言ったのだ!!」

「アスベル……結婚していたのか?!」

「ち、違うんだ。たのむ、僕の話を聞いてくれ…………」

 ひとり慌てるアスベルをよそに、ナユはいつまでも嬉しそうに笑っていた。

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